ゴミ屋敷の片付け作業において、最も根気のいる作業の一つが「仕分け」です。長年溜め込んだ大量の物の中から、必要なものと不要なものを分け、さらにゴミの種類ごとに細かく分別していく作業は、心理的にも肉体的にも大きな負担を伴います。しかし、この仕分け作業を効率的に行うことが、その後のゴミ捨てや清掃をスムーズに進めるための鍵となります。仕分けを始める前に、まずは作業するエリアを限定しましょう。部屋全体を一度にやろうとすると、物の量に圧倒されてしまい、挫折の原因となります。例えば、ベッドの周辺だけ、机の上だけ、キッチンのシンク周りだけ、といったように、ごく狭い範囲から開始します。そして、そのエリアの物を全て取り出すか、あるいはその場で、以下のカテゴリーに仕分けていきます。この仕分け作業中は、考えすぎず、スピーディーに判断することを意識しましょう。特に「保留」カテゴリーは、判断に時間をかけすぎると作業が停滞するため、迷ったらとりあえず保留に入れる、というルールを設けるのも有効です。保留箱がいっぱいになったら、後日まとめて見直す時間を作ります。仕分けの際には、それぞれのカテゴリーごとにゴミ袋や段ボール箱を用意しておくと、作業がスムーズに進みます。ゴミ袋は、自治体の指定する種類のものを準備しましょう。仕分け作業は、ホコリやカビ、雑菌などが舞い上がりやすいため、必ずマスクと手袋を着用し、換気を十分に行いながら進めます。また、重い物や危険な物があるかもしれないので、足元にも注意が必要です。仕分けは地道な作業ですが、一つ一つの物を丁寧に判断し、適切に分類していくことで、部屋の全貌が見え始め、片付けが進んでいることを実感できます。小さなエリアから着実に仕分けを進めることが、ゴミ屋敷片付け成功の重要なステップとなります。